2016/11/30

ダブリンの街を歩く - Phibsborough界隈 (Dublin7)



現在住んでいるアパートは生活保護受給者と移民と学生が集う安普請で、たった1台の洗濯機をシェアしている。もちろん常に使用中の洗濯機を使う機会などなく、洗濯物が溜まると近所のLaundrette (コインランドリー)へゆき、ガタガタとうるさい機械の横で、ボンヤリと外を眺めて時間を過ごすことになる。My Beautiful Launderette という素適な映画が昔あったなぁ、とか思いながら。














地元は結構普通に庶民的な街で、低所得層が住む一角になんとなく落ち着くことになった。人々の印象はかなり大ざっぱで粗雑、不愛想だけど人が好い。半数以上は私を含む移民系、特に東欧系の多さに驚く。通りのアチコチに浮浪者達がマイポジションを確保し、小さな公園では酔っ払いのオヤジ達が謎の言語で大討論、場違い的に洒落たカフェレストランにはいかにものヒップスター系のヒゲ面ニーサン達が集い、なんかムチャクチャに雑多な感じが、実はお気に入りなのである。










のどかな運河沿いを散歩しながら、iPhoneでinstagramの写真をアップロードする私は、無意識に「素敵な光景」を切り取り、より印象的に画像を加工するようになっていた。この道の少し先の橋では、危ない少年達がドラッグの密売を堂々としているにも関わらず、だ。















Facebook に写真を載せる度に、親しい人達が好意的に反応をしてくれる。素敵な所ですね、羨ましいです、いつか行きたいですね、と。ありがとう、とても嬉しい。だけど、そんなお洒落でキレイな憧れのヨーロッパ的光景は、貧困と個人主義と軋轢の渦巻く「現代のリアリティ」の前では、とても空虚に見えてくる。






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